【12/26追記】恐らくメディアも国立天文台もいま触れないであろう、アイソン彗星に関する悲観的な予測

いきなり挑発的なタイトルですみませんが、Hiraは本件に関するメディアや天文雑誌の煽り過多に辟易しておりますので、ひとこと言っておきたく(;^ω^)。今後、もしも彗星の見栄えがしょぼくなった場合のことを考えるに、後出しではなく先出しすべきでありますし。

本日、ツイッターしていて視界に入ったこの記事が、冷静に彗星の今後を論じております。

Comet ISON may not be intact

タイトルは、

「アイソン彗星、『無傷』では無い模様(太陽接近による崩壊蒸発等が懸念される)」

と言う感じですかね。アイソン彗星は太陽にかなり接近することから重力や熱による崩壊/蒸発等による消失or減光の懸念が言われてますが、その懸念が当たるかも?という主旨。地上観測プラスここ数日の観測衛星からのデータも採用してますね。現在「観測衛星が太陽の近傍の彗星を捕らえた!今後に大いに期待!」的なノーテンキな報道ばっかりですが、冷静にデータとして見ると実は大きな懸念があるという話です。

キモの図がこれ。



縦軸が見かけの明るさ、横軸が太陽からの距離の対数で示された光度曲線です。

彗星は太陽光の反射プラス自らの発光でその姿を見せます。太陽から遠いとほとんど反射光、近づくと自らの発光も加わり明るく見えることになります。

今後、明るくなるのであれば光度曲線は、図中右方に示されている、反射光だけと仮定した光度曲線(赤い点線)に自らの発光分を上乗せして大きく右上がり、ということになるのですが、現時点のデータから外挿していくと赤い点線に近い挙動になりそう、つまり「自らの発光分が期待できない?」→「崩壊・蒸発等で自らの発光に寄与する物質が枯渇する?」と言う仮説が立つというもの。このとおりなら近日点通過後は期待出来なそう、と考えるのが自然に思えます。

星見を趣味とする者としてはもちろん彗星に立派な姿を見せて欲しいですけど、無責任脳天気な煽りには加担したくないと思い敢えてエントリして見ました。

なお、メディアに嫌みったらしいことばかり書きましたが、自らが天体写真を趣味とされてる朝日新聞・東山正宣記者が10/29時点で冷静な視点の記事を書かれていることを特筆して結びといたします。

アイソン彗星、予想より暗い? 消滅の可能性も指摘 - 朝日新聞デジタル

【11/28追記】
悲観説を紹介して斜に構えてみましたが、さっそく覆るかもなニュースが(;^ω^)

アイソン彗星は「生きていた」 米NASA望遠鏡が観測 (CNN.jp)

もう増光の余地はないと思われていたのだけど、そうでは無かったと言うことですね。

最新(11/28 0:54UTC)の太陽観測衛星SOHOの画像を引いてみました。


画像右下に明るくみえるのが彗星、左下に見える星がさそり座のアンタレス(1等星)です。ざくっとアンタレスより2等は明るい感じ(-1等?)なので、上方に示したグラフでの悲観説予想より遥かに明るいことになりますね。

そうなりますと、次は、
1.太陽最接近を生き延びるかどうか?
2.1.をクリアしたとして、どれぐらいの明るさで我々の眼前に姿を現すか?

が興味の対象です。どうなるんでしょうか?

【11/29追記】
太陽に接近したアイソンですが、どうやら崩壊を起こしてしまったようですね。嫌な可能性にも目を向けないと、みたいな主旨のこのエントリですが、嫌な方に結果が出てしまうとさすがに気が滅入る物があります。

実はですね、明るくなったときに備えて、
撮影用にわざわざデジイチを張り込んだんですよ。

(´・ω・`)


太陽接近のアイソン彗星、もう見えない…蒸発か(讀賣新聞)

消えてしまったというわけではないのですが、潮汐力だの熱だので本体が砕けてしまった模様。明るくなった姿を見るのは困難な模様です。そして、大彗星を当て込んでたNHKはこんな有り様に...。

NHK、アイソン彗星崩壊で番組内容変更(共同通信ニュース)

崩壊は崩壊で科学的に興味深い現象ですので科学番組として成立しますけど、司会にタモリ氏を起用と言うことはバラエティノリで大彗星ひゃっはーと盛り上がりたかったのが明らかなわけで、NHKは失意でしょうねえ。

なお、現時点最新の太陽観測衛星SOHO画像を見ましたが、彗星は暗くなって残っているようです(太陽光を遮蔽するディスクの上方)。太陽と反対側にたなびくはずの尾のようなものが見えませんので淋しい限り。

11290618isonsoho.jpg


さて、アイソン彗星、どのぐらいの「暗さ」で明け方の空に再び姿を見せるのでしょうかねえ...。

それを確認してからこの記事をまとめようと思います。

【12/16追記】
ラブジョイ彗星がそこそこに明るくなったことですっかり忘れられムードのアイソン彗星ですが、どうやら物凄く薄く淡く広がってしまったようです。

眼視観測で7〜9等という報告(一例)がある一方で、現時点で写真に捉えたという報告ゼロ。これは恐らく非常に淡く広がったため、いまどきのデジタル写真ではノイズと見做され画像処理時に「消されてしまっている」のだと思います。銀塩なら写るかもですね。

【12/26追記】

現在、ハッブル宇宙望遠鏡でも写せないという状況だそうです。暗く見えたとする眼視報告の信頼性も怪しい感じですね。

アストロアーツ:アイソン彗星の残骸、ハッブルでも写らず


同記事に掲載されているハッブル宇宙望遠鏡による写真。何も見えん(´・ω・`)




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